11月の読書記録

11月の読書メーター
読んだ本の数:26冊
読んだページ数:5043ページ

主題歌主題歌
結婚式で競馬の歌が歌われている。ただそれだけのことなのだけれど、その歌は誰か大勢の人たちに聴かれるわけではなくてただその結婚式の2次会の場にいあわせた何十人かの耳にしか入らないのだけれど、その場にいる何十人かは確かに彼女の歌う歌を聴いていて、ただそれだけで彼女が歌っていることに大きな意味があるのだと、そういう風な視点が僕にはなんだか欠けていて、それは驚きであり、また、感動を呼び込む出来事なのだった。なにげないものごとに感動できるこころをきっと僕は忘れていて、それを呼び起こされた。読んでよかった。
読了日:11月30日 著者:柴崎 友香
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)
読了日:11月27日 著者:本谷 有希子
ノルウェイの森〈下〉ノルウェイの森〈下〉
読書会のために再読。 幸せになりなさい。レイコさんの忠告。 自分に同情するな。 永沢さんの忠告。 あなたはどうしてそういう人たちばかり好きになるの。 直子の言葉。
読了日:11月26日 著者:村上 春樹
ノルウェイの森〈上〉ノルウェイの森〈上〉
読書会のために再読。小林書店の物干しで火事を眺めているところ、不思議。
読了日:11月26日 著者:村上 春樹
奇想と微笑―太宰治傑作選 (光文社文庫 も 18-1)奇想と微笑―太宰治傑作選 (光文社文庫 も 18-1)
読了日:11月26日 著者:太宰 治
BRUTUS (ブルータス) 2009年 12/1号 [雑誌]BRUTUS (ブルータス) 2009年 12/1号 [雑誌]
読了日:11月25日 著者:
Pen (ペン) 2009年 11/15号 [雑誌]Pen (ペン) 2009年 11/15号 [雑誌]
読了日:11月25日 著者:
ムーン・パレス (新潮文庫)ムーン・パレス (新潮文庫)
絆の物語なのだと、そう思ったのだった。母が死に伯父が死に、一度すべての身寄りを失ったMSフォッグ。喪の作業としての読書。絆を失い、世界から切り離されて彷徨い漂う。祖父、そして父とめぐり合い、そして彼らを失い、キティとも別れ、喪失の只中で物語りは終末に向かう。すべてを亡くしてもも自分が何ものであるのか、それを知ったことで新たに彼は生きなおせたのか。海にたどり着いた彼は、死んでしまったのか。
読了日:11月25日 著者:ポール・オースター
新潮 2009年 12月号 [雑誌]新潮 2009年 12月号 [雑誌]
ナオコーラ新作を読む。面白い! 単行本になったら、買おう。『この世は二人組みではできあがらない』
読了日:11月24日 著者:
ku:nel (クウネル) 2010年 01月号 [雑誌]ku:nel (クウネル) 2010年 01月号 [雑誌]
パリ特集。川上弘美「ブイヤベースとブーリード」大学卒業旅行のフランス旅行の恋のはなし。江國姉妹往復書簡。江國さん老眼鏡(!)をつくる。
読了日:11月23日 著者:
コノヒトタチ つっつくべからずコノヒトタチ つっつくべからず
読了日:11月22日 著者:S. シルヴァスタイン
禅的生活 (ちくま新書)禅的生活 (ちくま新書)
迷い、妄想、因果律、私、自己、意識、分別、自由、平常心、志、風流、とはなんなのかということを、あくまでも生活に立脚して禅の視点からとらえなおすことができた。ところどころに引かれる禅師たちの呼んだ和歌が、深遠なる禅の世界を生活の中から照らし出してくれる。
読了日:11月21日 著者:玄侑 宗久
ハヅキさんのこと (講談社文庫 か 113-1)ハヅキさんのこと (講談社文庫 か 113-1)
読了日:11月20日 著者:川上 弘美
道化師の恋 (河出文庫文芸コレクション)道化師の恋 (河出文庫文芸コレクション)
20年前の小説。目白四部作の四作目だと解説で江國さんがいっていた。改行のほとんどない口語の饒舌で冗長なこの独特の文体。シニカルでいてユーモラス、そしてペーソス。ユーモアの感覚は、古びるのが早い。そのおかしみの鋭さが鋭ければ鋭いほどに。今読む価値があったのかよくわからない。当時の日本のポストモダンの流行の最先端にあったのかもしれないけれど、ポストモダンてまだ生きてるの?よくわからない。
読了日:11月18日 著者:金井 美恵子
論理と感性は相反しない論理と感性は相反しない
初めて読んだんだ。筆名がふざけすぎているじゃん。「人のセックスを笑うな」の映画は劇場でみたんだけれどね。永作さんも蒼井ゆうもかわいかった。連作短篇集書下ろしってけっこうめずらしいのかな? 手が込んでいて楽しめたのだ。でも、なんか、いまひとつ、こう、日常の枠をぐわーんと突き抜けちゃうようなすごさはなくて、よくできた小品ってそんな感じ。おもしろくはあるが、でもなんかもっとほしいと欲張りな読者はおもうのです。
読了日:11月17日 著者:山崎 ナオコーラ
夕子ちゃんの近道夕子ちゃんの近道
古道具屋の二階の物置と化した部屋に家賃なしで住み込みでバイトしている男子と店長と家主さんと娘たちとお客さんとが、あれこれとしている、ただそれだけなのだ。なのだが、なぜだか、読んでいてすごく心地よい小説だった。肌に水の染み透るような、感触。長嶋有の小説ははじめて読んだ。一気に好きになってしまった。読み終えた瞬間に、あ、この本また読むな、と思う本というのは、なかなか出会わない。この本は、そんな本の一冊になったのでした。
読了日:11月16日 著者:長嶋 有
ウエハースの椅子 (新潮文庫)ウエハースの椅子 (新潮文庫)
江國香織の本を実家にまとめてダンボール1箱分送ってしまったのが2年くらい前で、それから彼女の小説は読んでいなかった。最近何度かこの小説を本屋さんの新刊コーナーかなにか、平積みされているのにたびたび遭遇し、買う。孤独と絶望と自由の甘いふちに生きる、恋人と分裂的な絵描きの女の人「ちびちゃん」の話。雨の日がよく出てくる。しんみりとして、読んでいて泣きそうになったけれど泣けないのがもどかしかった。
読了日:11月15日 著者:江國 香織
人間は考えても無駄である-ツチヤの変客万来 (講談社文庫 つ 24-3)人間は考えても無駄である-ツチヤの変客万来 (講談社文庫 つ 24-3)
土屋先生の文庫新刊だ、と思って中身も見ないで買ってしまう。エッセイではなくて対談集で、ちょっとがっかり。
読了日:11月14日 著者:土屋 賢二
螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)
「めくらやなぎと眠る女」読書会用に再読。こっちのほうが、べたっとまとわりついてくるような印象。
読了日:11月13日 著者:村上 春樹
レキシントンの幽霊 (文春文庫)レキシントンの幽霊 (文春文庫)
読了日:11月13日 著者:村上 春樹
小説、世界の奏でる音楽小説、世界の奏でる音楽
この本のなかで、小説らしくない、しかしもっと小説らしい小説を書きたい、と保坂和志の言っていた小説が、群像で連載が始まった。文芸誌とか、毎月買わないからなあ。早く連載終えて単行本となれ。「もっと小説らしい」というのの比較の対象はこの小説論で、小説論でありながらそれ自体が小説であるということらしい。小説っぽい見た目でなくてもそれが小説になりうることの不思議。小説っぽい見た目だから小説になるというわけでもないのだけれど、「小説について考えること」と実作って、やっぱ違うもんじゃないのと素人は思う。
読了日:11月12日 著者:保坂 和志
小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)
読了日:11月08日 著者:志賀 直哉
群像 2009年 11月号 [雑誌]群像 2009年 11月号 [雑誌]
読了日:11月06日 著者:
yom yom (ヨムヨム) 2009年 10月号 [雑誌]yom yom (ヨムヨム) 2009年 10月号 [雑誌]
●特集【誰もがすなる日記】 鼎談 「作家が日記をつけるとき」 角田光代 川上弘美 山本文緒  ● 「この文章を読んでも富士山に登りたくなりません」 森見登美彦
読了日:11月05日 著者:
ラカンの精神分析 (講談社現代新書)ラカンの精神分析 (講談社現代新書)
対象aという概念がなかなかつかめなかった。一冊、通読して、なにが書かれていたのか朧気につかめる感じ。ラカンの入門書としての位置づけから、おそらく『セミネール』の形式にならって書かれているのだと思う。入門書ではあるが、本格的でチャレンジング、読み応えがある。対象aの説明に黄金比を例にして解説しているが、rationalと思っていたものがじつはirrationalだったというメビウスの輪的な感じがこの概念にはふさわしいと思った。
読了日:11月02日 著者:新宮 一成
BRUTUS (ブルータス) 2009年 11/1号 [雑誌]BRUTUS (ブルータス) 2009年 11/1号 [雑誌]
読了日:11月01日 著者:

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主題歌

主題歌

日常の中に通奏低音のように流れている悲しみをこんなにうまく描く作家に初めてであった。川上弘美保坂和志が彼女の小説を話題に挙げていて、何冊か買ってみたのだけれど、この小説を読むまでは柴崎友香の書く小説の一体どこがいいのか、よくわからなかったのだった。

心揺さぶるような出来事が描かれているわけでもなく、ただ淡々と日常が書かれている。それは冗漫なくらいに。
ホームパーティや友人のイラストの個展や、ライブのこと。
そして、たくさんのかわいい女の子たち。

そんななかで一番感動したのは

結婚式で競馬の歌が歌われている。

ただそれだけのことなのだけれど、その歌は誰か大勢の人たちに聴かれるわけではなくてただその結婚式の2次会の場にいあわせた何十人かの耳にしか入らないのだけれど、その場にいる何十人かは確かに彼女の歌う歌を聴いていて、ただそれだけで彼女が歌っていることに大きな意味があるのだと、そういう風な視点が僕にはなんだか欠けていて、それは驚きであり、また、感動を呼び込む出来事なのだった。

なにげないものごとに感動できるこころをきっと僕は忘れていて、それを呼び起こされたこの小説はそれだけで読んでよかったと思えたのでした。