2008年の十品。その6

内田百けん (ちくま日本文学 1)「山高帽子」内田百輭
芥川の自殺と狂気を題材にした一篇だと知って あらためて読んでみると、これがすごい。百輭の内なる狂気と、芥川の抱える狂気への不安の 呼応が、なんともいえず心揺さぶられるのでした。 大正という儚くも短いひとつの時代のの終焉を告げた、昭和二年七月二十四日の出来事です。